3Dスキャン、やってみた!【静止モデル編】

2023.06.22

3Dスキャンやってみた!製紙モデル編 アイキャッチ

こんにちは、newtrace株式会社の萩原です!

 

突然ですが、映画「RRR」をご存知でしょうか?

 

2022年公開のインド映画で、S.S.ラージャマウリ監督による工夫を凝らしたアクションシーンの数々と挿入歌の「ナートゥ・ナートゥ」は日本でも大きく話題になりました。

前項では3Dスキャンが変える未来について語っていく…などと言っていたのに、早速脱線…しているわけではありませんのでご安心ください!今回は3Dスキャンのやり方を一からご説明していきます。

 

ただ真面目に説明してもつまらないので、社内随一の顔の濃さを持つCGクリエイター2人が、自らの3Dスキャンデータを使ってナートゥ・ナートゥダンスを踊るべく奮闘する様を、3Dスキャンデータ作成作業を交えてご紹介しようと思います。

 

ぜひ最後までお付き合いください。

1. 突然の指令 @ある日の経営会議

3Dスキャンの作業工程をどのように記事化したら楽しく読んでもらえそうか考えていたある日のこと。

それは経営会議後に、最近見た映画について話していたときに生まれたアイディアでした。

 

クリエイターK「RRRっていうインド映画観ました?肩車のシーンとかもう…最高で…。」

 

萩原「いや、まだ観れてないんですよね。」

 

クリエイターK「ダンスシーン話題になってますよ。ナートゥ、ナートゥ、ナートゥ…っていう。」

 

萩原「ああ!youtubeで見たけど、ちょっと人間ではありえない動きのダンスですよね」

 

事業部長(突然カットイン)「そうだ、6月のXR総合展※に3Dスキャンサービスを出展するけど、スキャンのネタを2人のナートゥ・ナートゥダンスにしたら?2人とも髭生えてるしさ。面白いじゃない?」

 

萩原「あ、はい…。」

 

かくしてクリエイターKさんと私は、事業部長の思いつきという名の指令のもと、「ナートゥ・ナートゥダンスダンス」を3Dスキャンで表現することになりました。

2. 撮影準備 @社内3Dスキャンスタジオ

4月某日。部長の無茶ぶりに応えるべく、シャツにチノパンツ、サスペンダーで身を固めた2人は早速3Dスキャンスタジオへ。

ポーズ決め
もう楽しそう

 

撮影は社内打ち合わせスペースに組み立てられた直径3mの円形スタジオ内で行います。

まずはカメラなどをセッティングしつつ、お互いの身なりをチェック。

スタジオセッティング

 

クリエイターK「サスペンダーいい感じですね。髪とかもちゃんとしたほうがいいんですかね…?」

 

萩原「確かに…。」

髪型を整えるK氏

 

<萩原メモ>

前項でふれた、最先端と手作業のハイブリッド、実はこれ、撮影の段階から重要なんです。

撮影時の身だしなみは品質に直結するんです!

3. いざ撮影!

身支度を完璧に整えた2人は、いざ、3Dスキャンスタジオの中へ。

 

クリエイターK「この中ってなかなか緊張しますよね。謝罪会見みたいな。」

 

萩原「確かに何十台ものカメラから一斉に狙われる感じは、記者会見と共通していますね笑 じゃあ、撮影いきますか。3、2、…」

 

クリエイターK「!」

体幹がブレてバランスを崩すK氏
体幹がブレてバランスを崩すK氏

 

<萩原メモ>

80台超の一眼レフカメラで、全方向から一斉に撮影を行うわけですから、動いてしまうのはNGです!

4. プレビューチェック。

気を取り直して、再度撮影。

クリエイターK
クリエイターK
萩原
萩原

 

無事撮影を終えた2人はプレビューチェックへ。

 

<萩原メモ>

撮影から15~20分程度でプレビュー用のデータが出来上がります。この段階で表情やポーズ、撮影できていない箇所がないかなど、人の目ですべてチェックしていきます。

 

クリエイターK「めちゃくちゃいい感じですね!」

 

萩原「自分の顔、なんか不自然…。」

 

2人が納得いくまで何度か撮り直しました。

 

5. データ補正!

納得いく撮影データが得られたなら、ここからはデータ補正作業の時間です。

 

前回も触れましたが、3Dスキャン技術はまだまだ万能ではないのです。素材の光沢が強すぎたり、単色で特徴点が捉えられないとデータ欠損が発生してしまいます。

 

でも、ご安心ください。弊社所属の熟練CGクリエイターが補完作業を完璧に行っていきます。最先端と手作業のハイブリッドが重要なのです。

 

これが、

補正前

 

こう!

補正後

 

2次元の写真撮影におけるレタッチ作業をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。最終的な見た目に不自然がないよう、ひとつひとつ丁寧に仕上げていきます。

撮影から最短1日、通常3日程度で完成です。

6. 静止モデルが完成!

データ補正が終われば静止モデルが完成です!

 

本物と見まがうほどの…?出来ではないでしょうか。

360度

 

<萩原メモ>

弊社では、撮影からデータ補正までを一括5万円~(消費税、管理費別途)承っております。

ご興味のある方は是非お問い合わせくださいませ。

 

ここまで、静止3Dスキャンデータの作り方をご説明してきました。

 

ただ、今回の目的はあくまでもナートゥ・ナートゥダンスを踊ること。

 

ここからどうやって静止モデルに動きをつけていくのか、次回はその秘密についてお話ししていきます。

お楽しみに!

 


【お知らせ】弊社は東京ビッグサイトにて6/28(水)~6/30(金)開催されます「第3回 XR総合展 夏」に出展いたします。

XR総合展キービジュアル

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本記事に登場した萩原とクリエイターKが会場で直接3Dスキャンデータのソリューションや事例をご説明いたします。

 

ぜひご来場ください!

 

▶詳細はこちら(プレスリリース)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000121284.html

 

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