裸眼3Dとは?スマホやプロジェクター技術と活用事例について解説

2025.11.14

一昔前まで、立体的な映像である3D映像を見るにはメガネなどが必要でしたが、技術の進化で裸眼で立体映像が見られるようになりました。

ビルなどの屋上に設置された看板で立体映像を見たことがあるかもしれまませんが、どのような仕組みなのでしょうか。
本記事では、裸眼3Dの仕組み、裸眼3Dが有効な業界、裸眼3Dを制作している会社を紹介します。

裸眼3Dを使った広告など、ビジネスへの活用を検討されている方の参考になれば幸いです。

裸眼3Dとは

裸眼3Dとは、専用のメガネを使わずに立体映像を視認できる技術のことです。
代表的なものに「レンチキュラーレンズ方式」があります。

これはレンズの屈折原理を利用したもので、ディスプレイの前面に微細なレンズを並べて、左右の目に異なる映像を視認させることで、脳が2つの映像を統合して立体として認識させる仕組みです。

この方式は複数人で同時に立体映像を視認できますが、立体映像と認識するにはディスプレイを見る位置が限定されます。

裸眼3Dの特徴

裸眼3Dの特徴は、記憶に定着しやすいことが挙げられます。
視覚心理学によると、立体映像は平面の映像と比べ、記憶の定着率が1.4~1.7倍と言われています。

また、奥行きと動きがある映像は視覚的なインパクトが大きく、広告や注意喚起に有効です。

メガネなどのデバイスが不要という利便性の高さを活かし、実際に警察や自治体が詐欺防止の啓発活動に裸眼3Dを導入しています。
これは、平面の広告よりも通行人の注意を引きつけ、高い視覚的インパクトを発揮しているためです。

モニター・スマホだけで楽しめる裸眼3D

裸眼3D映像は特殊な機器がなくても、モニターやスマホだけで楽しめるものもあります。
代表的な製品をご紹介します。

ソニーが開発した「3D空間再現ディスプレイ」

ソニーが2020年に商品化に成功した「3D空間再現ディスプレイ」は、裸眼で3D映像が楽しめる画期的と呼べるモニターです。
ソニー独自の視線追跡技術と広角レンズに設計されたセンサーを搭載し、視聴者は1人に限定されますが、さまざまな角度から3D映像を楽しめます。

27インチという大型のモニターに製品を表示し、さまざまな角度から商品を見ることはもちろん、カラーバリエーションの表示も瞬時に行えます。

また、ブラビアで培った超解像技術と正確な色が再現可能な広色域ディスプレイを活かして、医療や建築分野での教育・研修への応用、製品の試作品を作らず、ディスプレイ上で作成することで制作時間やコストの抑制など、発想次第で幅広い活用が可能です。

動画や画像を3Dで楽しめるスマホアプリ「トビデル」

2024年にソフトバンクが発表したスマホ向けアプリ「トビデル」は、専用保護フィルムと組み合わせることで、写真や動画を裸眼で立体視できます。

フィルムにはレンチキュラーレンズの構造が採用されており、画面に奥行きや飛び出してくるような視覚効果を与えています。
アプリにはAIによる深度推定機能が搭載されており、ユーザーが撮影した動画や写真を立体映像に変換します。

芸能人やアーティストのオリジナル3Dコンテンツも用意されており、新たな視覚体験が楽しめます。

現在の対応機種はiPhone15/15 Proのみですが、Android対応スマホを含めて対応機種の拡大が検討されています。

メガネなしで3Dが楽しめるプロジェクター

メガネがなくても3D映像が楽しめるプロジェクターには、下記の2つがあります。

NICTの「裸眼立体視ディスプレー」

NICT(情報通信研究機構)が2022年に発表した「裸眼立体視ディスプレー」は、透明なディスプレーに複数台のプロジェクターで映像を投影することで、裸眼で立体視が可能です。

奥行きのある映像を表示可能ですが、2016年に発表されたモデルでは視野角が狭く、複数人が同時に立体映像を楽しむのは困難でした。
しかし、2022年のモデルは視野角が広がり、複数人が同時に立体映像が楽しめるようになりました。

自宅で3D映像が楽しめる「Twelvetooo」

「Twelvetooo」は、メガネや専用機器を使わずに裸眼で3D映像を楽しめる家庭用プロジェクターです。

独自の3Dプロジェクション技術の採用で立体的な視覚効果を生み出し、解像度や色彩の表現度も高い鮮やかな3D映像が楽しめます。
複雑な配線作業は不要で、操作はシンプルかつ直感的に行えるのも「Twelvetooo」の魅力です。
高い解像度の映像は目にも優しく、大人から子供まで楽しめる製品です。

裸眼3Dが有効な業界

裸眼3Dの活用が特に有効とされる5つの業界を解説します。

医療業界

裸眼3Dは、診断や手術の精度向上に貢献しています。
通常、内視鏡は2D映像ですが、リアルタイムで3Dに変換する技術を活用することで、患部の空間認識が容易となるため手術計画が立案しやすくなります。

手術時もメガネなどのデバイスが不要なため、カテーテルなどの操作が容易になり、手術の成功率の向上も期待できます。

また、がん診断などでも、腫瘍の大きさや血管深さも裸眼で立体的に正確に把握できるため、従来よりも診断精度が向上します。

建設業界

建設業界では裸眼3Dの導入によって、建築物の設計から施工まで可視化が実現しています。

設計時に建築物を3Dで可視化することで、建築物の構造に関する知見がないクライアントにも具体的な提案がしやすくなり、円滑なコミュニケーションが実現します。

また、施工中に現在の状況をリアルタイムで3Dで確認することで、施工ミスを減らしやすくなるため、工期の短縮やコスト削減にもつながります。

広告・エンターテインメント業界

広告分野で裸眼3Dを効果的に活用する方法として、デジタルサイネージがあります。
ビルなどの屋上などに設置された看板に裸眼で視認できる立体映像を映し出すことで、見る人の記憶に定着しやすくなり、SNSなどでの拡散効果も期待できます。

エンターテインメント業界では、ゲームやライブでの演出に活用できます。
裸眼3Dは視覚的なインパクトが強いため、没入感のある体験を提供できます。

また、インパクトの強さからブランド価値の向上も期待できます。

製造業界

製造業界では、製品の設計から製造まで、ほとんどの工程に裸眼3Dが活用できます。
メガネなどのデバイスなしで3Dモデルを確認できるため、設計ミスの早期発見と修正が可能です。

特に複雑な構造の精密機器の開発では立体的に見られるうえ、拡大して確認ができるため、作業効率と品質の両方の向上が期待できます。
また、試作品の製作回数も減らせるため、コスト削減も期待できます。

教育分野

裸眼3Dは、教育分野で理解度向上に役立っています。
立体的に可視化することで、人体などの生物の構造を学術書などの2Dの情報よりも正確に把握できます。

天体の動きを立体的に可視化することで、理解度の向上にも活用できます。

石川工業高等専門学校の環境都市工学科では、学校や橋などを3Dモデル化することで、生徒が最先端の3D技術とデジタルスキルを習得できるよう目指しています。

このように裸眼3Dは、さまざまな分野での活用が進められています。

裸眼3Dコンテンツを手がける制作会社

ご紹介したように裸眼3Dコンテンツはさまざまな業界で活用できます。
裸眼3Dコンテンツを制作会社に依頼する際は価格だけで比較するのではなく、技術力や実績、運用に関するサポート体制などの確認も重要です。

ここでは、裸眼3Dコンテンツを手がけている制作会社を3社紹介します。

newtrace株式会社

newtrace株式会社は、裸眼で3D映像を楽しめる屋外広告に強みと実績を持つ制作会社です。

ビルの屋上などに設置された看板に実在しないモノを“そこにあるかのように”見せる技術と演出を得意としています。
立体映像が通行人の視線を引きつけるため、広告としてだけでなく、ブランド価値の向上も期待できます。

newtrace株式会社では、メタバース、バーチャルショールーム、3Dモデリングなどの3DCG技術を活用したコンテンツ制作にも強みがあります。
これらは裸眼3Dではありませんが、さまざまな3Dコンテンツの制作が可能です。

参考:newtrace株式会社

トンガルマン株式会社

トンガルマン株式会社は、大阪駅のLEDビジョンで公開された裸眼3D映像「アカツキ」で、受賞経験を持つ企業です。

LEDビジョンに映し出されたヒョウの映像「アカツキ」は、見る人に高い没入感を生み出しました。

昼夜で異なる視聴環境に合わせた設計や調整にも力を入れており、その視覚と聴覚、両方の表現力は高い評価を得ています。

参考:トンガルマン株式会社

株式会社GADGET

株式会社GADGETは、裸眼3Dによる屋外LEDビジョン向けのCM制作で、複数媒体への同時展開を可能にする独自手法を確立しています。

通常、裸眼3Dを表示するLEDビジョンは設置場所ごとに通行人が見る位置の設定が異なるため、同じ内容のコンテンツでもLEDビジョンごとに調整する必要がありました。

同社は独自の手法によって調整作業を効率化し、最大30%ものコスト削減を実現しています。

参考:株式会社GADGET

まとめ

裸眼3Dは、見る人にその場に存在しないものを存在するかのように見せる技術です。
広告効果が期待できる屋外広告や医療や教育など、さまざまな分野での活用が進んでいます。

裸眼3Dコンテンツを自社のビジネスに活かすには、制作会社選びが重要です。

newtrace株式会社では、屋外看板を含めた広告用CG、CGプロモーション、CG制作の実績が豊富です。
裸眼3Dコンテンツを自社のビジネスへの活用を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

\\実績・事例多数!//

お問い合わせはこちら