バーチャルショールームの成功事例や作り方・メリットを徹底解説

2026.01.19

近年、マーケティング担当者様や事業責任者様から「店舗や展示会の運営コストを抑えたい」「地理的な制約を超えて、より多くの顧客に製品を体験してほしい」といったご相談が増えています。

こうした課題を解決し、デジタル接点を強化する有効な手段がバーチャルショールームの導入です。

本記事では、バーチャルショールームの定義やコストメリット、企画・制作・運用までの具体的なプロセスを、成功事例を交えて解説します。

この記事を読むことで、企業が価値あるデジタル体験を構築し、ビジネス成果に直結させるための具体的な設計手法を理解できるでしょう。

バーチャルショールームとは?定義と基本機能を解説

 

バーチャルショールームとは、インターネット上の仮想空間に構築された、企業の商品やサービスを展示・紹介するための空間です。

実際の店舗や展示会場を3Dスキャンで再現したり、完全にオリジナルの3DCG空間を制作したりと、その形態は多岐にわたります。

従来のWebサイトやカタログでは難しかった「没入感のある体験」や「双方向のコミュニケーション」を実現する新しい顧客接点として、多くの企業が注目しています。

特に、若い世代を中心に1日あたり1億5,150万人ものアクティブユーザー数を誇るRobloxなどのメタバースプラットフォームを活用し、ゲーム感覚でブランドに触れてもらう施策も増えてきています。

これにより、ユーザーは場所や時間に縛られることなく、まるでその場にいるかのような感覚で製品のディテールを詳細に確認できます。

製品の仕様確認だけでなく、空間全体のコーディネートシミュレーションなど、多様な体験を提供できることが特徴です。

バーチャルショールームの主な機能

バーチャルショールームの主な機能として、「3D表示機能」「360度パノラマビュー」「オンライン接客・相談機能」「AR連携機能」の4つが挙げられます。

・3D表示機能:展示されている製品を360度あらゆる角度から確認でき、色やオプションを変更しながら立体的にその形状を把握できます。

・360度パノラマビュー:実際のショールームを撮影した高解像度のパノラマ画像を利用し、リアルな空間を歩き回るような感覚で見て回れます。

・オンライン接客・相談機能:アバターを介したライブ接客や、チャット、ビデオ通話機能などを備えており、顧客は疑問点をその場で解消できます。

・AR連携機能:スマートフォンなどを通じて、仮想空間の製品を顧客の現実の空間に重ねて表示し、サイズ感や設置イメージを確認できます。

こうした先進的な仮想現実(VR)技術やバーチャルショールームの具体的なソリューションや導入事例については、以下のページで詳しくご確認いただけます。

参考:360 SPACE / バーチャルショールーム

バーチャルショールームの5つのメリット

バーチャルショールームの導入は、企業のマーケティング活動やコスト構造に大きなメリットをもたらします。

ここでは、特に重要度の高い5つのメリットについて解説します。

コストが抑えられる

リアルなショールームを運営する場合、人件費、賃料、電気代などの設備維持費といった固定費が常に発生します。

これに対し、バーチャルショールームは初期の制作費はかかりますが、その後の運用にかかるコストを大幅に削減できる点が大きなメリットです。

例えば、24時間無人で稼働できるため、接客担当者の人件費を抑えられるほか、展示品の入れ替えもデータ上で行えるため、物流コストや設営コストが不要になります。

データ収集・分析が可能

デジタル空間だからこそ、顧客の行動を詳細にデータ化できます。

どの製品が長く閲覧されたか、どの機能がよくクリックされたか、どのルートで回遊したかといったログデータを取得し分析できます。

これにより、顧客の真の興味関心やニーズを把握でき、Webサイトの改善や製品開発、その後のマーケティング施策の精度向上に役立てられるでしょう。

時間・場所の制約がない

顧客は自宅やオフィスから、時間や曜日を気にせず、いつでもショールームにアクセスできます。

リアルショールームの営業時間に縛られることなく、早朝や深夜でも製品をじっくり比較検討できる利便性は、顧客満足度を高めます。

企業側も、特定の場所に来てもらう必要がなくなるため、より多くの潜在顧客にアプローチできる機会を得られるでしょう。

顧客接点を拡大できる

物理的な店舗は、その地域の顧客に限定されてしまうのが一般的です。

しかし、バーチャルショールームであれば、地域や国境の制約を超えて、世界中の顧客に自社ブランドや製品情報を届けることが可能になります。

特に、海外市場への進出を検討している企業にとって、現地の販売拠点を持たずにグローバルな顧客にリーチできるのは大きなアドバンテージです。

さらに、SNSやWeb広告との連携も容易であるため、デジタル施策全体を通して顧客接点を飛躍的に拡大できるでしょう。

顧客体験を向上させられる

カタログや静止画では伝わりにくい製品の魅力や情報を、没入感のある体験を通じて効果的に伝えられます。

例えば、大型な住宅設備や複雑な機械製品であっても、3Dモデルによって正確なサイズ感や質感、操作手順までも視覚的にご案内できます。

これにより、顧客は製品を深く理解し、購入後のミスマッチを防ぐことにもつながるため、より質の高い顧客体験を提供できるでしょう。

バーチャルショールームの作り方【4ステップ】

バーチャルショールームを成功させるためには、技術的な側面だけでなく、戦略的な企画と運用が欠かせません。

ここでは、導入を検討する企業が踏むべき具体的な4つのステップを解説します。

ステップ1:企画・目的設定

プロジェクトを成功させる上で、この最初の企画段階は非常に重要です。

まず、バーチャルショールームを「なぜ導入するのか」という目的を明確にしましょう。

例えば、「リード獲得数の〇%向上」や「リアル店舗への来店予約数の増加」「新製品の認知度向上」など、具体的な目標を設定します。

次に、どのような顧客に体験してほしいのか、ターゲット層の年齢や興味、デジタルリテラシーなどを深く設定することが大切です。

最後に、設定した目的に対して効果を測定するためのKPI(重要業績評価指標)を具体的に決め、施策の方向性を定めましょう

ステップ2:コンテンツ制作

目的とターゲットが定まったら、空間や展示する製品のコンテンツを制作します。

展示する製品の3Dモデルは、CADデータからの変換や、専用のスキャナーを用いた撮影などで作成します。

リアルな質感を再現するためには、高解像度の画像やプロモーション動画の準備も必要不可欠です。

また、製品情報や価格、仕様などのデータは、正確かつ整理された状態でシステムに組み込めるように準備しておかなければなりません。

ステップ3:プラットフォーム選定と開発

バーチャルショールームを実現するためのプラットフォームを選定します。

大きく分けて「自社開発」と「既製プラットフォームの利用」の二つの選択肢があります。

比較項目 自社開発(フルスクラッチ) 既製プラットフォーム(SaaS/PaaS)
自由度 非常に高い(カスタマイズ性・拡張性が無限大) 制限があるが、テンプレート内で設計可能
開発期間 長期間(半年~1年以上) 短期間(数週間~数ヶ月)
初期費用 高額になる傾向がある 比較的低額で開始可能
運用負荷 高い(システム保守・アップデートが必要) 低い(プラットフォーム側で保守を負担)

自社開発は、独自性の高いデザインや機能、Robloxのような大規模なプラットフォームへの展開など、高いカスタマイズ性を実現できます。

しかし、時間と費用、専門的な技術力が必要となります。

一方、既製プラットフォームは、短期間で手軽に導入できる点が魅力ですが、デザインや機能に制約がある点に注意が必要です。

企業の予算や目的に応じて、最適な選択をすることが重要と言えるでしょう。

ステップ4:公開と運用

公開後は、Web広告やSNS、プレスリリースなどを活用したプロモーション施策を展開し、集客を図ります。

そして、効果測定の指標に基づき、アクセス数や滞在時間、コンバージョン率などのデータを定期的に測定・分析します。

これらのデータ分析に基づき、「ショールーム内の導線を改善する」「人気のない製品の紹介コンテンツを充実させる」といった、継続的な改善サイクルを回していくことで、バーチャルショールームの価値を最大化できるでしょう。

【業界別】バーチャルショールームの成功事例5選

ここでは、バーチャルショールームの成功事例を業界別に5つ紹介します。

事例1:自動車業界(レクサス)

レクサスのバーチャルショールームは、販売店内に設置されたシステムで、車両を自由な角度で回転・拡大して確認でき、カラーや内装、オプション装備を実車サイズで再現できます。

実車を詳しく見たい人に向け、細部までイメージしやすい体験ができるのが特徴です。

参考:レクサス店舗のご紹介 | LEXUS TOKYO(レクサス東京)

事例2:住宅設備業界(LIXIL/リクシル)

LIXILは、「LIXILオンラインショールーム」を提供し、リフォーム検討者に寄り添う体験を提供しています。

このショールームの特徴は、商品検索や360度ビュー機能に加え、製品を選びながらその場で見積もりを依頼できる機能が連携されている点です。

リフォームのように検討期間が長い商材において、自宅でシミュレーションと見積もり概算を把握できることは、検討者の手間を大幅に削減します。

これにより、営業担当者が本商談に入る前の見込み顧客の質の向上に貢献しています。

参考:お店で/おうちでショールーム

事例3:住宅設備業界(TOTO)

TOTOのバーチャルショールームは、自宅にいながら実際のショールームを訪れたような体験ができるオンラインサービスです。

水まわり商品を中心に、空間提案や使用シーンを動画で確認でき、商品の特長や使い勝手を分かりやすく理解できます。

時間や場所に縛られず、気軽に検討できる点が特長です。

参考:おうちdeショールーム | ショールーム | TOTO株式会社

事例4:インテリア業界(サンゲツ)

サンゲツの バーチャルショールーム は、実際のショールーム館内を360°の仮想空間で再現し、自宅のパソコンやスマホから館内をウォークスルーで自由に見学できるオンライン展示コンテンツです。

モデルルームやカーテンなどの商品展示を高画質で観られ、品番や解説動画も確認できます。

時間や場所を問わずインテリア選びのイメージづくりに役立つでしょう。

参考:バーチャルショールーム sangetsu design site Virtual Showroom

事例5:家具・インテリア業界(ニトリ)

二トリの バーチャルショールーム は、実際の店舗やモデルルームを360°の3D空間でオンライン体験できるサービスです。

自宅のパソコンやスマホから、店舗内を自由に見て回り、コーディネートされた家具・インテリアをチェックできます。

気に入った商品にはピンが付いており、そのままニトリネットで購入できる点が特徴です。

実店舗のような臨場感でショッピングが楽しめます。

参考:バーチャルショールーム | ニトリネット【公式】 家具・インテリア通販

バーチャルショールーム導入時の注意点と今後の展望

バーチャルショールーム導入成功のためには、顧客が利用するデバイスや通信環境を想定した動作の快適性を確保することが重要です。

また、単なる3D展示に留まらず、リアルな接客の温かさや親切さをデジタルで再現する体験の質の設計と、運用体制の確保が欠かせません。

今後は、VR・AR技術の進化により、より没入感の高い体験が実現します。

さらに、AIを活用した24時間対応のパーソナライズ接客や、メタバース空間との連携が進むことで、集客やブランド体験の可能性は大きく広がっていくでしょう。

制作を外注する場合の会社選定ポイントと費用相場

 

制作を外部の会社に依頼する場合、最も重要なのは、その会社の過去の制作実績と技術力を確認することです。

特に、3Dコンテンツ制作やXR開発に関する専門知識、そしてビジネス成果に繋げた実績を持つ会社を選びましょう。

費用相場は、360度パノラマ型であれば数十万円から数百万円、フル3Dのオリジナル開発であれば数百万円から数千万円と、機能や規模によって大きく変動します。

見積もり時には、初期費用だけでなく、サーバー費用や運用保守費用といったランニングコストの内訳を詳細に確認することが大切です。

まとめ

バーチャルショールームは、コスト削減と顧客接点拡大を両立させ、企業のデジタル戦略を加速させる強力なツールです。

成功には、目的を明確にし、ターゲットに合わせた体験設計と継続的な改善サイクルが欠かせません。

newtraceでは、広告用CG、CGプロモーション、CC制作、そしてバーチャル展示会「360 SPACE」の構築を通じて、企業様のビジネスに貢献する高品質な3Dコンテンツ活用をサポートしています。

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