オムニチャネルとは?7つの事例で企業にとって重要な理由を解説

2023.03.28

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あらゆるチャネルを統合させることで、スムーズな商品の購入を可能とするオムニチャネル。近年、企業のオムニチャネル化への意識が高まっています。その背景には、スマートフォンやSNSの普及が大きくかかわっていると考えられます。

オムニチャネルの普及にあたり、企業に求められるものとは何でしょうか。今後さらなるデジタル化が進む中で、企業にとってのオムニチャネルの重要性を事例と共に読み解きます。

 


▼目次

1)オムニチャネルの成功事例4選 

 ①良品計画(無印良品)|スマホアプリでより確実な実店舗集客を実現 

 ②ユニクロ|アプリで購買行動を予測し商品開発・在庫管理に反映 

 ③イオン|各サイト・アプリの顧客情報から最適化された情報を配信 

 ④資生堂|Webカウンターの設置  

2)Robloxにおけるオムニチャネル化事例3選 

 ①メキシコ料理チェーン店チポトレの事例|バーチャル店舗のイベントを通じた顧客解析

 ②PUMAの事例|ブランド服のアバターで新たなファン体験を実現

 ③【弊社事例】志摩スペイン村|テーマパークをメタバース内に実現化 

3)オムニチャネルとはオンラインとオフラインの境なく顧客との接点が統合されている状態 

4)マルチチャネルやクロスチャネル・OMOとの違い 

5)マーケティングにおけるオムニチャネルのメリット 

6)オムニチャネルのデメリット(課題・難しさ) 

7)オムニチャネルを成功させるポイント 

8)オムニチャネルについてのよくある質問 

 ①オムニチャネルに含まれるチャネルにはどのようなものがあるか?

 ②オムニチャネルが注目されている背景には何があるか?

9)まとめ


 

オムニチャネルの成功事例4選

 

今やオムニチャネルの設置が必要不可欠といえます。

 

たとえばオムニチャネルは、アパレル業界において在庫の一元管理、店舗との連携、顧客ターゲットの分析などさまざまな役割を果たします。オンラインでいつでも商品を購入を可能としたり、店舗受け取りで店舗と連携すれば、顧客の利便性も高まります。

 

ここでは、オムニチャネルでの成功事例を4つご紹介します。

 

①良品計画(無印良品)|スマホアプリでより確実な実店舗集客を実現

無印良品でお馴染みの良品計画。顧客向けに提供するアプリ「MUJI Passport」はポイントカード感覚で使えるアプリで、実店舗への集客に貢献しています。

 

具体的には、アプリの会員登録者へボーナスポイントのプレゼントやクーポンの配布、プッシュ通知を行うことで来店促進を行っています。また、アプリ活用の結果としてチラシの廃止にも成功し、コストの削減を実現しています。

②ユニクロ|アプリで購買行動を予測し商品開発・在庫管理に反映

「ユニクロアプリ」やECサイトを活用し、いち早くマルチチャネル化を行ったユニクロ。購入者の年齢や性別などのデータを分析し、在庫管理や商品開発に反映させています。店舗においても、データを電波を活用して読み取るRFIDタグを利用することで、リアルタイムでの在庫情報の把握を可能としています。

 

また、ユニクロではオーダーメイドサイズでの注文ができ、自宅への発送だけでなく店舗での商品受け取りが可能です。これは、オムニチャネルならではのサービスです。

③イオン|各サイト・アプリの顧客情報から最適化された情報を配信

スーパーマーケットや専門店などの多様なチャネルを持つイオンでは、グループで展開する幅広い商品をオムニチャネルに集約することで、利便性を向上させています。

 

具体的には、ネット販売におけるポータルサイト「AEON.com」と、店舗と連動させたキャンペーンサイトの位置づけを担う「イオンスクエア」の情報を連携しています。そうすることで、購買データに合わせて最適なキャンペーンをピンポイントで顧客へ提供することが可能になりました。

③資生堂|Webカウンターの設置

資生堂では、全国約300か所の百貨店にある美容カウンターで「Webカウンセリング」を実施しました。

 

新型コロナウイルスの影響で美容カウンターが閉鎖し、対面での顧客カウンセリングの継続が不可能となったためです。しかし、デパートで化粧品を購入する多くの顧客は、美容部員によるカウンセリングを必要としていました。解決策として取り入れられたものがWeb上でのカウンセリングです。

 

コミュニケーションを継続して取り入れたことが、結果として顧客満足度の上昇を実現しました。

Robloxにおけるオムニチャネル化の事例3選

Robloxとは?
Robloxとは、現在世界中で大流行しているゲーミングプラットフォームのことです。プラットフォーム内には膨大な数のゲームが存在し、プレイするだけでなく自分でゲームを制作できることで注目を集めています。
とくに子どもから絶大な人気を得ており、ユーザー数はここ最近で急増しています。

その背景として、コロナ禍による在宅需要があります。Robloxは、外で遊びにくくなった子どもたちがオンライン上で友達と遊ぶのに活用されているのです。

最近では、Robloxを用いたビジネスが増加傾向にあります。

Robloxでは、自分専用のアバターを、仮想世界の中で他のプレイヤーと気軽に交流ができます。

アバターを好きなように着飾って行動することで、仮想世界での”生活”が現実世界と分け隔てないものへと進化していくでしょう。

 

そんなRobloxを活用した新たなビジネスモデルに注目してみると、最新のデジタルマーケティング手法が急速に生み出されていることが分かります。

 

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◆新しいデジタルマーケティング手法!有名ブランドも進出。「ロブロックス(Roblox)」の企業活用事例7選

メキシコ料理チェーン店チポトレ|バーチャル店舗のイベントを通じた顧客解析

アメリカを中心に世界各国で展開するメキシコ料理のレストランチェーン「Chipotle(チポトレ)」は、Roblox内にバーチャル店舗を開店しています。プレイヤーは店舗スタッフに扮してブリト-を作る体験ができます。

2021年には、実店舗で利用できるブリトーの無料コードが貰えるハロウィン迷路、2022年には、仮想のブリトーを巻いた人に、現実世界で無料のブリトーを計10万個プレゼントするキャンペーンを実施しました。

 

チポトレの会員登録をすることでこれらのゲームがプレイできる仕様になっており、チポトレは取得した個人データを解析し、顧客ごとにパーソナライズしたメッセージやおススメを直接消費者に案内することに役立てています。

②PUMAの事例|ブランド服のアバターで新たなファン体験を実現

スポーツブランドを展開する「PUMA」が手掛ける「Puma and the Land of Games」は、サッカーやドッジボールなどの、さまざまなスポーツゲームを楽しめるゲームです。

限定ユニフォームの配布や、有名スポーツチームとのコラボイベントの開催により、ファンを楽しませるだけでなく、ブランドのプロモーションも行えます。

③【弊社事例】志摩スペイン村|テーマパークをメタバース内に実現化。リアルとの連動キャンペーンも

三重県志摩市にある「志摩スペイン村」が、Roblox内にメタバースを解説し注目を集めています。スペインの有名な祭りである「トマト祭り」や「牛追い祭り」をモチーフとしたミニゲームなどが体験できます。

もともと志摩スペイン村は、豊富なアトラクションやフードメニューを備えているものの、アクセスの不便さが課題でした。そこで、志摩スペイン村実物とほとんど同じメタバース空間をRoblox内に創り出すことで、オンライン上でリアルに近いテーマパーク体験をユーザーに感じてもらうことに成功しています。

 

【ユーザーの声】

  • すごくリアルに作り込まれていて驚いた
  • キャラクターに会えた!そのまんまだった!
  • 幼い頃家族で志摩スペイン村へ行った思い出が蘇った

 

また、メタバース内に作られたゲームの成績上位者に実物の志摩スペイン村のペアチケットが贈られるキャンペーンを実施して、メタバースへのリピート訪問と実物の志摩スペイン村への来場を促しました。

結果として、オープンから約3ヶ月で訪問数が3万回に至りました。このような取り組みは、来場外での継続的な顧客接点を生み出し、ロイヤルティの向上につながるでしょう。

志摩スペイン村のメタバースへの進出を例として、今後仮想空間上のテーマパークが急増していくことが予想されます。

オムニチャネルとはオンラインとオフラインの境なく顧客との接点が統合されている状態

オムニチャネルとは、オンライン・オフラインにかかわらず、顧客との接点が統合されている販促チャネルのことをいいます。

オムニチャネルの「オムニ」とは「すべての」という意味です。

 

アプリを一例に挙げると、前半の事例で挙げたような「自店舗とオンラインのどちらでも使える公式アプリ」や、「スマホの位置情報サービスから近隣店舗を知らせるアプリ」が該当します。

マルチチャネルやクロスチャネル・OMOとの違い

オムニチャネルと混同されやすい語彙を以下にまとめました。

 

項目 意味 特徴
オムニチャネル すべての販促チャネル
マルチチャネル 複数の販促チャネル オムニチャネルと異なり、各販促チャネルが連携されていない
クロスチャネル 複数の統合された販促チャネル オムニチャネルと異なり、統合する販促チャネルが限られている
OMO オフラインとオンラインの融合 起点がオンラインである

 

マルチチャネルの例でいうと、実店舗とECサイトが独立している点で、以下のデメリットが発生します。

 

・在庫状態が見えづらく、販売の機会を逃しやすい

・ポイント加算も別々になる

 

そこで、マルチチャネルからオムニチャネルへ移行し、データを集約した施策を行うことで、シームレスな顧客体験を創造できます。

マーケティングにおけるオムニチャネルのメリット

ここでは、オムニチャネルをマーケティング施策に取り入れることで、どのようなメリットがあるかについてご紹介します。

 

①窓口が増えることで顧客との接点が増える

②同質の価値を提供することで企業のブランド力を高められる

③顧客データの収集・分析ができる

④顧客満足度がアップする

⑤購買の機会を逃さない

 

資生堂の例では、「オフラインにも引けを取らないWebを用いた接客」という顧客体験を創ったことで、ブランド価値に貢献したといえるでしょう。

 

その他、志摩スペイン村の例でも、実物のテーマパークを仮想世界にほぼ再現しており、リアルに近い体験がオンライン上でできることから、リテンションマーケティングにつながるといえるでしょう。

オムニチャネルのデメリット(課題・難しさ)

オムニチャネルに取り組むうえで、気を付けたいポイントをまとめました。

 

①各チャネルのデータ連携が必要

②初期コストがかかる

③オムニチャネルの統括部署が別で必要になる

④顧客認知の効果を実感するまでに長期間がかかる

 

特に、オムニチャネルは時間と費用の面でコストがかかるため、大きな改革が求められることを認識しておくことが重要です。

オムニチャネルを成功させるポイント

オムニチャネルの成功ポイントを以下にまとめました。

 

①提供したい顧客体験を具体的にする

②すべての接点で同質のサービスを提供できるように工夫する

③企業全体で取り組む

④効率良くPCDAを回していく

⑤自社の目的や環境に合ったシステムを導入する

 

「③企業全体で取り組む」でいうと、採用・人事だけでなく、育成体制を敷くことでオムニチャネルの効果を高められるでしょう。

また、「理念の浸透」「情報の共有」など事業部同士で連携を図り、別媒体での差異をなくすことが重要です。

オムニチャネルについてのよくある質問

オムニチャネルに関する質問をまとめました。

オムニチャネルに含まれるチャネルにはどのようなものがあるか?

以下のようなものが挙げられます。

 

・コーポレートサイト

・公式アプリ

・SNS

・キャンペーン広告

・実店舗

・CRM

 

デメリットの章でもお伝えした通り、オムニチャネルの構築には時間と費用のコストがかかります。もしも導入の際は、自社の予算と天秤にかけて行いましょう。

オムニチャネルが注目されている背景には何があるか?

以下が挙げられます。

 

・デジタルの急速な発展:スマートフォンやSNSの普及など

・顧客が期待するアクセシビリティへの高まり:便利さ・利用難易度・近づきやすさ

 

さらに、顧客のニーズが多様化したことから、オムニチャネルで一貫したコンセプトを作りつつ、各媒体に応じてメッセージを変えていくことが必要です。

まとめ

今回は、オムニチャネルについて紹介しました。

オムニチャネルには、さまざまな方法がありますが、なかでもRoblox(ロブロックス)の企業活用は、オムニチャネルの先進事例として海外でも注目を浴びていることもお分かりいただけたことでしょう。

 

弊社newtrace株式会社は、メタバースの知見をもとに企業・団体様へオムニチャネルでのマーケティング企画を支援しています。

Robloxや、VR展示会など、メタバースを活用した最新の取り組みをサポートいたします。

 

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