屋外広告とは?ビルや街頭広告など屋外広告の種類、メリットなどを解説

2025.10.06

屋外広告とは、ビルなどの壁面や大型ビジョンなど、建物や公共の屋外スペースに設置される広告のことです。屋外広告を設置した周囲の人たちの目に触れる機会が多いため、印象に残りやすいという特徴があります。

しかし、設置や運用にかかるコストが高額になる場合があり、屋外広告に関する法律に抵触しないよう注意する必要もあるため、出稿前に確認が必要です。
この記事では、屋外広告の種類、メリット・デメリットについて解説します。

屋外広告とは?読み方と定義について

屋外広告(おくがいこうこく)とは、交通量が多い道路沿いや渋谷のスクランブル交差点のように通行人が多い街中などに設置された広告の総称です。

看板や大型ビジョンなど形式はさまざまですが、長期間、掲出されることが多いため、通勤通学中などに繰り返し見ることで記憶に残りやすくなります。
屋外広告は、商品やサービスの認知度を自然に高められるため、訴求力の高さが特徴です。

屋外広告物法の注意点

屋外広告物法の第2条第1項には、次のように定義されています。

「常時又は一定の期間継続して屋外で公衆に表示されるものであつて、看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物等に掲出され、又は表示されたもの並びにこれらに類するもの」

 

上記の法律を守るのはもちろんですが、各自治体でも屋外広告について内容や広告を掲載する場所などが、条例で細かく定められている場合があります。

出稿前に法律と条例の両方を確認し、必要な届け出を忘れずに申請しましょう。
引用:屋外広告物法

屋外広告の種類

屋外広告の種類と特徴を解説します。

街頭広告などの屋外看板

街頭広告とは、利用者が多い駅周辺のビルや道路沿いなど、街のさまざまな場所に設置されている看板の総称です。

具体的には、建物の屋上や壁面に設置されている看板、道路脇に設置されたロードサインなどが挙げられます。
これらの看板は通行量が多い場所で視認性が高いため、企業やブランドの認知度向上につながります。
ほかには電柱に巻きつけて掲示されている電柱広告、消火栓が設置されている場所を知らせる標識にも消火栓広告として広告が設置されています。
電柱と消火栓の広告は意識しなくても目に入るため、印象に残りやすくなります。

ビルなどの屋外ビジョン

屋外ビジョンとは、ビルなどの壁面の面積が大きい建物に設置された大型の映像ディスプレイを活用した広告です。

動画を放映できるので、静止画の看板広告よりもインパクトがあり、通行人の注目を集めやすくなります。
時間帯や平日と休日で放映内容を変更できるため柔軟性が高い特徴もあります。
屋外ビジョンの例として、渋谷のスクランブル交差点があります。
渋谷のスクランブル交差点には複数の大型ビジョンがあり、通行人の多さもあって、認知度の向上が期待できます。
複数の大型ビジョンを連動させれば、そのエリアをジャックできるため、非常に効果的なプロモーションが期待できます。

ラッピングカー・アドトラック

ラッピングカーやアドトラックは、バスやトラックの車体に設置された看板スペース、または車体全体を広告でラッピングする移動型の屋外広告です。

ラッピングされたバスやトラックは印象に残りやすく、トラックの荷台部分に設置された大型のLEDビジョンで動画広告を放映することで、さらに見る人にインパクトを与えます。
トラックは指定したルートを走行するため、ターゲット層が多い地域に効果的なプロモーションができ、バスは路線に沿って走行するため、その地域の住民への宣伝に効果的です。
使用する車両をブランドイメージに合わせることもできるため、ラッピングカー・アドトラックは自由度の高さも大きな特徴です。

屋外ネットワークボード

屋外ネットワークボードとは、インターネットに接続されているデジタル看板です。

都市部や商業地域など、人が集まる地域に設置されていることが多く、周辺に設置されている複数の屋外ネットワークボードに同じ広告を表示させることで、屋外ビジョンと同じようにそのエリアをジャックでき、広告を見た人の印象に残りやすくなるメリットもあります。
広告の内容をリアルタイムで更新できるため、期間限定のイベントやキャンペーンなどの広告に利用しやすく、効果的なターゲティングも可能です。

屋外広告のメリット5選

屋外広告の主なメリットとして、以下の5つについて解説します。

幅広い層に訴求できる

屋外広告は街中や道路沿いなどの人通りが多い場所に設置されるため、年代や性別を問わず幅広い層に訴求できます。

通勤通学や買い物中など、日常生活の中で自然と目に入るので、広告の内容が見た人の記憶に残りやすくなります。
テレビやインターネット広告は、その媒体を利用する人にしか届きません。
しかし、屋外広告は生活の中に溶け込んでおり、設置エリアで暮らす多くの人々に自然にアプローチできる手法です。

人目を引きやすい

屋外広告は設置場所やデザインによって、見る人に強いインパクトを与えられます。

大型看板や屋外ビジョンなどは、その大きさから視覚的な印象を強く与え、印象に残りやすい特徴があります。
大型看板や屋外ビジョンなどが設置されている周囲の景観と異なる色彩やデザイン、メッセージを用いることで、自然と人目を引きやすくなり、商品やサービスへの興味を持たせ、認知度の向上だけでなく、購買意欲を高めることにもつながります。

ターゲットに合わせた広告が展開できる

屋外広告は幅広い層に訴求できると説明しましたが、反対に特定のターゲット層に絞ってピンポイントで訴求することも可能です。

たとえば、ビジネス街に掲出すれば現役で働いている世代、ショッピングセンターなら、家族連れなどのファミリー世帯、学校の周辺なら、学生をターゲットに訴求できます。
屋外広告を出稿するエリアを絞ることで、特定のターゲット層に効率的にアプローチできるのも屋外広告の大きなメリットです。

認知度向上が期待できる

通勤通学などで毎日、利用する場所に設置された屋外広告は繰り返し見る機会があるため、通行する人の記憶に残りやすくなります。

意識しなくても広告を目にするため、商品やサービスについて覚えてもらえるので認知度の向上につながります。
認知度が高まると、広告を見た人がその商品やサービスを購入・利用する際、類似した他社の商品・サービスよりも屋外広告で見かけたものを選ぶ可能性があるため、購買行動につながりやすくなります。

他の広告と組み合わせて相乗効果が期待できる

屋外広告は単体でも効果がありますが、ほかの手法の広告と組み合わせることで相乗効果が期待できます。

屋外広告で視覚的にインパクトある広告を見た人の記憶に残しつつ、テレビやインターネットなどの複数媒体で、商品やサービスの詳細を補足することで認知度だけでなく、購買意欲の向上にもつながります。
SNSでの広告は拡散効果もあるため、組み合わせ次第で高い相乗効果が期待できます。

屋外広告のデメリット3選

屋外広告のデメリットには、以下の3つがあります。

コストがかかる

屋外広告は設置費用、賃料、デザイン料などのコストがかかるというメリットがあります。

屋外広告は繰り返し目にすることで見る人の記憶に残りやすくなるので、長期契約が前提となる可能性があります。
特に人口が多い都市部、交通量が多い道路沿いの屋外広告は広告効果が期待できるため、ほかの場所よりもコストがかかりやすくなります。
予算が限られている企業には大きな負担となるため、出稿場所などを検討に新調する必要があります。

効果測定が難しい

Web広告はクリック数や閲覧数を数値で確認できるため、認知度の向上、来客数増加などをある程度、推測できますが、屋外広告は認知度や来客数を数値化できないため、効果測定が難しくなります。

ただし、これは屋外広告に限らず、オフライン広告全般に該当することです。
Web広告ほど明確な数値化は困難ですが、屋外広告にQRコードを掲載して自社サイトに誘導する、来店者にアンケートを実施するなど、間接的な効果測定であれば可能です。

運用に柔軟性がない

屋外広告は場所や内容をすぐに変更できないため、柔軟な運用も難しいのも屋外広告のデメリットです。

Web広告はトレンドや季節などに合わせて、内容を変更できますが、屋外広告は簡単に内容を変更できないため、掲載内容が古くなってしまう可能性があります。
企業名やブランドの認知度向上が目的であれば、トレンドや季節に合わせる必要は特にないでしょうが、新たな商品・サービスの広告が目的であれば、計画的な広告戦略が必要になるでしょう。

まとめ

屋外広告には、さまざまな種類があります。

目的やターゲット層などに合わせて、適切な種類と設置場所を検討しましょう。
効果的なプロモーションを行うための知識・ノウハウが不足している場合は、専門家に依頼するのも有効です。
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