MR・AR・VRの違いや活用事例を解説!それぞれの制作会社も紹介

2025.11.05

近年、MR・AR・VRといった、新たな技術が注目を集めています。
これらの技術はゲームやエンターテインメントの分野で耳にする機会があるかもしれませんが、これらの分野だけでなく、教育、医療、建築など、さまざまな分野での活用が進められています。

では、これらの技術は具体的にどのような違いや活用法があるでしょうか。

本記事では、MR・AR・VRについて、それぞれの技術の違い、活用事例、それらを活用したコンテンツ制作が可能な制作会社について解説します。

MR・AR・VRとは

MR・AR・VR、それぞれの意味と技術について解説します。

MR(MIxed Reality)とは

MRとは、日本語で「複合現実」と訳されます。

複合という言葉があるようにMRは、ARとVRの要素を複合させた概念です。

ARとVRは、次に解説します。

たとえば、MRでは現実空間に本の形状をしたオブジェクトを表示し、その本に自分の手や視線を送ることでページをめくるなどの操作がリアルタイムで可能です。

日本語の翻訳が「複合現実」とあるように、現実世界と仮想現実をリアルタイムで組み合わせ、相互に影響を与え合う技術がMRです。

AR(Augumented Reality)とは

ARは「拡張現実」と訳されます。

現実世界にデジタル情報を重ねて表示させる技術です。

この説明だと、MRと同じ技術と思われるかもしれませんが、ARは基本的に現実世界に情報を重ねて拡張する技術です。

たとえば、スマートフォンを正面に向け、カメラで撮影された道に目的地への距離や、どの道を曲がるかを表示させるなど、ナビゲーションとして使うことができます。

VR(Virtual Reality)とは

VRは「仮想現実」と訳され、ユーザーを仮想空間へ没入させる技術です。
専用のヘッドセットを装着することで、目の前にCGで構築された仮想空間が広がります。

VRは一般的にゲームなどに使用されるイメージがあるかもしれませんが、現在では幅広い分野で使用されています。

遠隔地から授業や研修を受けることが可能となり、仮想空間で会議を行うことも可能です。

インターネット環境が整っていれば、物理的な距離に関係なく、仮想空間をさまざまな用途に使用することが可能です。

XR(Extended Reality)とは

XRとは、MR・AR・VRの3つの技術を包括する広い概念を意味します。

現実と仮想の境界を曖昧にし、両者を融合させて新たな体験空間を創り出します。

MR・AR・VRは先端技術のため、新たに開発された技術が、3つのどれに分類されるのか明確でない場合は、XRと表現される場合もあります。

XRは、MR・AR・VRと同様にさまざまな分野への活用が期待されています。

MR・AR・VRの違い

MR・AR・VRの違いについて、「定義」「現実・仮想の主体」「必要な技術」「体験の場」「主なデバイス」「コスト(導入費用)」の6項目に分類し、それぞれの技術の特徴と活用される場面を表にまとめました。

項目 MR AR VR
定義 現実に仮想を重ね、操作も可能な技術。

ARとVRの中間

現実に情報を重ねる技術 仮想空間に没入する技術。

現実とは遮断される

現実/仮想の主体 現実を主体として、仮想と連動する 現実を主体として、仮想は補足的役割 仮想を主体として、現実は遮断される
必要な技術 空間認識や操作検知などの複合技術 GPSやカメラなど 高性能な映像処理とセンサー技術
体験の場 ・医療現場(手術支援など) 

・製造業(作業手順の可視化) 

・建築分野(完成イメージの共有) 

・インタラクティブなゲーム体験

・観光業(ARガイドや風景演出)

 ・教育現場(補足教材の表示)

 ・広告・プロモーション(体験型広告)

 ・在庫情報の視覚化(物流支援)

・没入感あるゲーム体験 

・教育・研修(仮想シミュレーション) 

・不動産業界(VR内見) 

・観光業(旅行の疑似ツアー)

主なデバイス ヘッドマウントディスプレイ型MRゴーグル、サングラス型MRグラスなど スマホ、タブレット、ARグラスなど ヘッドマウントディスプレイ型VRゴーグル・VRヘッドセット
コスト(導入費用) 高度が3D技術なため、高価 比較的安価 中程度。

ビジネス目的の場合は高価

MRとARの違い

MRとARは、現実空間にデジタル情報を重ねて表示する点では同じですが、体験や操作性が異なります。

ARは、スマホなどの画面越しに現実空間にデジタル情報を重ねて視覚的な補助をする技術です。

表示された情報を見るだけで、表示されたオブジェクトには触れられません。

MRは専用ゴーグルなどのデバイス越しに表示されたオブジェクトに触れたり、操作が可能です。

仮想オブジェクトに現実世界から干渉できるのがMRの大きな特徴です。

MRとVRの違い

MRとVRは体験の場が異なります。

VRは、ユーザーを仮想空間に没入させる技術です。

現実世界からの視覚と聴覚は遮断され、体験の場は仮想空間に限定されます。

MRは現実空間がベースで、仮想オブジェクトを重ねて表示し、ユーザーがそれらを操作できます。

現実と仮想が同時に存在し、相互に影響しあう体験が可能です。

ARとVRの違い

ARとVRも体験が異なります。

ARは現実空間にデジタル情報を重ねて視覚的な補助をする技術です。

体験の場は現実空間であり、既存のスマホなどで体験できます。

VRは、体験の場が仮想空間のみで没入感を高める技術です。
専用のヘッドマウントディスプレイなどを使用して、現実の視覚・聴覚は遮断されます。

MR・AR・VRの活用事例

MR・AR・VRの活用事例について解説します。

MRの活用事例

MRは、現実空間に仮想現実を重ねて表示する特徴が活かされています。

製造業では、作業手順や装置の操作方法を視覚化することで、熟練工の技術を再現し、人材育成と人手不足の解消に役立っています。
建設業では、建築物の完成図を原寸大で表示することで、チーム全体で共有し、作業の効率化と創造性を高めることに役立ちます。

医療分野では、手術中の臓器の状況をリアルタイムで確認することで、安全性の向上と情報共有を可能にしています。
エンターテインメント業界では、モニターを飛び出して現実空間で楽しめるゲームなど、MRの特徴を活かしたコンテンツを提供しています。

ARの活用事例

ARの活用事例として 広告・観光・美容・流通業界などがあります。
現実空間にデジタル情報を重ねる特徴を活かして、紙面にスマホをかざすと画面に映像を浮かび上がらせる体験型の広告があります。

観光では、スマートグラスという専用のデバイスを使用して、現実の季節とは違う季節の風景を映し出すことが可能です。

美容業界では専用のアプリを使用し、実際に化粧品を使用したかのような疑似体験をすることで、ユーザーの購買意欲を促進させます。
物流業界では、倉庫内の在庫情報をAR技術で表示させることで、作業効率の向上とミスを事前に防止する防止策の提案が行えるようになるなど、業界ごとに集客・販売促進・作業効率向上などに役立てています。

VRの活用事例

VRの活用事例には、不動産業界では遠隔地からでも物件の様子を確認できる「VR内見」があります。

旅行業界でも、「VR内見」と同じように現地に行かなくても、その場の雰囲気を楽しめるサービスを提供し、移動制限が設けられていたコロナ禍で注目を集めました。

教育分野では、命に関わるような危険な作業をVRによって疑似体験することで、その危険性を確認させる安全教育への活用や、配属前に接客対応の研修をVRで行うことも可能です。

このほかにゲーム業界ではVRの没入感の高さを活かして、臨場感あるゲームの開発も行われています。

MR・AR・VR制作に強みがある制作会社

MR・AR・VRコンテンツの制作会社を選ぶ際、技術と実績、運用サポートを確認することが重要です。
価格も選定基準の1つですが、価格だけで選ぶと企画力や技術不足、運用サポートがない場合があるため注意が必要です。

ここでは、企画力・技術・実績に定評がある制作会社をご紹介します。

newtrace株式会社

newtrace株式会社は、高い3DCG技術と企画力に優れた制作会社です。
newtrace株式会社は、メタバース空間に構築された巨大ゲーミングプラットフォーム「Roblox」でゲームやマーケティングなど、多くの実績を持ちます。

Robloxだけでなく、バーチャルショールーム、3Dモデルデータ、3D屋外広告など、MR・AR・VRの3つの技術を活用したさまざまな企画・制作を行っています。
多くの企業や自治体とのコラボレーションを成功させた豊富な実績もあり、クライアントの要望に応じた柔軟な提案力もnewtrace株式会社の強みです。

参考:newtrace株式会社

株式会社MESON

株式会社MESONは、XRに特化した制作会社です。

MR・AR・VRの企画から開発までを伴走型で支援するスタイルが特徴です。

独自に開発したツールやAI技術の活用で、クライアントの要望に合わせた体験を提供します。

同社のさまざまな分野の知見を持つ人材は技術力だけではなく、事業価値を導き出す提案力にも定評があり、実証実験の支援も可能です。

参考:株式会社MESON

株式会社カヤック

株式会社カヤックは、広告・PRの受託開発、ソーシャルゲームなどの開発・運用などの事業を展開しています。

強みはVR技術を活かしたコンテンツ制作で、各分野に精通したクリエイターが多数在籍しており、独創的な発想で数多くのサービスを提供しています。
CG制作からシステムの開発まで社内で完結
できる体制が整っており、企画力と技術は高く評価されています。

参考:株式会社カヤック

まとめ

MR・AR・VRはさまざまな分野で活用が進んでおり、今後もさらに活用範囲が広がっていくでしょう。

これら3つの技術をビジネスに活用するには、企画力・技術力・サポート体制が整った制作会社選びが大切です。

弊社newtraceでは、広告用CGやプロモーション映像、CG制作などにも対応し、メタバースの企画制作の実績も有しています。
自社のビジネスにMR・AR・VR技術を活用したいとお考えなら、ご遠慮なくご相談ください。

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