メタバースが抱える危険性・問題点は?解決策とその魅力についても解説

2024.07.26

メタバースが抱える危険性・問題点

さまざまな技術の進歩によって、メタバースは進化と発展を続けています。
一般ユーザーにとって、メタバースはさまざまな人との出会いや、ゲームなどのコンテンツを楽しむ場として知られていますが、企業にとっては、新たなビジネスチャンスの場として注目を集めています。

しかし、メタバースには解決が必要な危険性や問題点も存在します。
この記事では、メタバースの危険性・問題点、それらの解決策、解決後のビジネスへの活用法について解説します。

メタバースの危険性・問題点

7つの問題点
メタバースの危険性・問題点と言われることが多い以下の7つについて解説します。

アカウントの乗っ取り

1つ目のメタバースの危険性・問題点は、アカウントの乗っ取りです。
アカウントの乗っ取りはSNSなどでもある問題ですが、メタバースでも十分に起こりえる問題です。

万が一、アカウントを乗っ取られてしまうと、登録している決済方法を悪用した商品の不正売買、有料コンテンツへの無断参加、暗号資産の換金など、犯罪や不正行為に悪用されて、被害を受ける恐れがあります。

なりすましによる迷惑・詐欺行為

SNSなどでも、有名人のアカウントに似せた、偽アカウントによる詐欺行為などの問題があるように、メタバースでもなりすましによる迷惑行為や詐欺行為が問題となる恐れがあります。

知り合いや有名人のアカウントだと思い込んでしまうと、アカウントIDなどの詳細な情報の確認までする人は少ないため、高額な商品を購入させられてしまうなど、経済的な被害を受ける恐れがあります。

大量に作成したアカウントによる不正行為

1人につき1アカウントという規約などがあっても、作成手段を知っていれば、複数のアカウントが作成・運用できます。

メタバース内で何らかの決定を行う投票があった場合、大量に作成したアカウントで不正投票を行う、プレゼントキャンペーンに大量のアカウントで応募して、不正にプレゼントなどの利益を得ることができてしまうため、他のユーザーや運営が損失を被る可能性があります。

盗難

メタバースが発展して利便性が向上すると、Aのメタバースで購入した仮想オブジェクトがBのメタバースでも使用できるようになる可能性があります。
もしも、Bのメタバースのセキュリティ対策が不十分だと、Bでの使用時に盗まれる恐れがあります。
暗号資産でも同様のケースが発生する可能性は十分にあり、最悪の場合、莫大な金額の損失を被る恐れがあります。

仮想オブジェクトを悪用したマネーロンダリング

仮想オブジェクトはマーケットプレイスなどで売買が可能ですが、仮想オブジェクトの価格は、売買を行う当事者間で自由に設定できるため、お金の流れの複雑化・隠ぺいなどがしやすくなります。
身元確認が緩く、匿名性が高い暗号資産の売買を認めているメタバース内で、取引が行われてしまうと追跡が困難になってしまい、不正な資金の洗浄、マネーロンダリングに悪用される恐れがあります。

ハッキングによるデータの改ざん

メタバースはインターネット上に存在するため、ハッキングによるデータの改ざんの恐れが常につきまといます。

データの改善を許してしまうとそのメタバースを利用する企業や一般ユーザーがさまざまな被害を受ける恐れがあります。
もしも、企業のデータが改ざんされた場合、規模によっては、莫大な被害額と復旧に時間がかかり、復旧するまでの間、経済活動ができなくなる恐れがあります。

プライバシーの侵害

悪意あるユーザーによる盗聴・盗撮などで、プライバシーを侵害される恐れがあります。
特殊なツールなどがなくても、他のユーザーに気付かれずに近付く方法があります。
その方法で近付いてきたユーザーの存在に気付かず、氏名や住所などの個人が特定できる情報を話していた場合、個人情報の流出だけでなく、現実の世界で特定されてしまい、盗難や盗撮などの被害を受ける恐れがあります。

関連記事:メタバースが意味ない・普及しないと言われる理由5選!それが誤りな理由も紹介

メタバースの危険性・問題点に対する解決策

セキュリティ2
メタバースには上記のような危険性・問題点がありますが、しっかりと対策することで危険性・問題点を回避できます。解決策・対策について解説します。

ログインID・パスワードの複雑化

メタバースを利用するユーザーができる対策として、ログインIDとパスワードの複雑化があります。
不正アクセスを行う第三者は可能な組み合わせをすべて試して、アクセスしようとしてきます。
ログインIDやパスワードが複雑であるほど、解析に時間がかかるため、不正アクセスを回避できます。

名前、誕生日、住所といったものを組み合わせて、ログインIDやパスワードを作成するのは絶対に避けましょう。

本人確認の強化

メタバースの運営側が行う対策として、本人確認の強化が挙げられます。
本人確認に必要なものとして、公的機関が発行する身分証による本人確認、SMSやアプリなどによる所持認証、指紋や顔による生体認証などを実装することで、メタバース内での犯罪や不正行為の抑止につながります。

特に決済処理を行うメタバースは狙われやすいため、本人確認を強化することで、ユーザーが安心して利用できる環境を整えることが大切です。

アカウントの紐づけによるセキュリティ強化

アカウントの乗っ取り方法として、セキュリティ強度が低い紐づけアカウントを乗っ取る方法と、身元確認が不十分な新規に作成したアカウントを不正に紐づけする方法の2つがあります。

これらの対策として、運営するメタバースと同等のセキュリティ強度がない他社のメタバース、アカウントの紐づけを許可しないことでセキュリティ強化を図ります。

ユーザー活動の制限

ユーザーの活動に制限を設けることで、不正行為を防止する対策とします。
例を挙げると、指定エリア以外で仮想オブジェクトなどの売買禁止、戦闘が認められているエリア以外で、他のユーザーを攻撃できないようにする、未成年がプレーできるエリアに制限を設けることなどです。

活動の制限はユーザーだけでなく、企業にとっても機会損失になる恐れがありますが、犯罪や不正行為の抑止に効果的なので、一定の活動制限はやむを得ないでしょう。

仮想オブジェクトに属性情報の追加

仮想オブジェクトに属性情報を追加することで、複製品や偽物の排除ができます。
メタバース内で利用される仮想オブジェクトは当然ですが、モニター越しでしか確認できません。

そのため、第三者が不正に作成した偽物か本物かの確認が難しいため、作成者や取引履歴などの属性情報を追加することで、本物か確認ができます。
属性情報の追加には、ブロックチェーン技術を利用したNFTと呼ばれる仕組みを利用するのが最善です。
改ざんが困難なため、本物の証明がしやすくなります。

利用規約に禁止事項の追加

利用規約に禁止事項を追加することも不正防止に役立ちます。
利用規約に反する行為を行ったユーザーに対して、一定期間の利用禁止からアカウントの凍結など、ペナルティを科す正当な理由が持てます。

個人ユーザー以外に、メタバースを利用する企業に対する禁止事項の追加も必要です。
企業の中にはユーザーにとって不利益となる方法で広告を出すことも考えられるため、前もって禁止事項に指定する必要があります。

IPアドレスの制限

ログイン可能なIPアドレスを制限することで、不正アクセスを抑止できます。
社内の人間、イベント参加者など、特定のユーザーしかログインが認められていないような場合、ログインできるIPアドレスを制限することで安全性が高まり、情報漏えいなどのリスクの抑制にもつながります。

魅力あるメタバースの世界

メタバースの世界
メタバースにはいくつかの危険性・問題点がありますが、解決することでメタバースには、ユーザー・企業どちらにとっても魅力がある世界が広がっています。

現実では不可能な体験ができる

メタバースの魅力として、現実では不可能な体験ができることが挙げられます。
自宅にいながら、ライブやイベント会場にいるような体験や、モニター越しにゲームのキャラを操作するのではなく、自分がゲームの世界に入り込んで、ゲームの世界を体感できるような現実世界ではできない体験が可能です。

メタバース市場は拡大し続けている

メタバース市場は今後も拡大し続けていくと予想されています。
2028年のメタバース市場は95兆円規模と言われており、企業にとって大きなビジネスチャンスがある市場です。

国境や物理的な距離に関係なく、利用できるメタバースは、これまでにない新たなビジネスチャンスを生み出す可能性があります。

企業やサービスのマーケティングに活用できる

企業やサービスのマーケティングに活用できるのも、メタバースの魅力です。
効果的にマーケティングなどに活用するには、アクティブユーザーが多い活発なプラットフォーム選びが重要です。

おすすめのプラットフォームにRobloxがあります。
月間のアクティブユーザーが2億6千万人と巨大なゲーミングプラットフォームなので、ターゲット層はもちろん、さまざまなユーザーに対して、効果的なマーケティングが行えます。

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まとめ

メタバースの危険性・問題点について解説しました。
メタバースには、解決策が必要な問題が存在しますが、少しずつ対策が進んでいます。
安心して使える環境が構築されれば、メタバースの魅力ある世界を体験できるようになるでしょう。

企業にとって、メタバースはビジネスチャンスの場でもあります。
拡大を続けるメタバース市場に参入を検討しているなら、newtraceにご相談ください。

newtraceでは、Robloxを始めとしたメタバースの企画から運用、VR/ARの企画・制作も行っています。独自のメタバース空間を作りたい、メタバースでマーケティングがしたいなどお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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