メタバースが意味ない・普及しないと言われる理由5選!それが誤りな理由も紹介

2024.03.29

メタバースとは、オンライン上に構築された仮想空間を意味します。

2021年にFacebook(フェイスブック)社がメタバース事業に注力するため、社名を「Meta(メタ)」に変え、大きな話題を呼びました。

しかし、インターネットやSNSなどでは、しばしば「メタバースは誰もやっていない」「メタバースは必要ない」といった批判的な声が上げられています。どうしてメタバースは意味ないと言われてしまうのでしょうか?

今回の記事では、メタバースの基本的な知識やメタバースは意味ないと言われる理由、メタバースの危険性、メタバースの必要性について解説します。

■メタバースとは?

メタバースとは、「オンライン上に構築された仮想空間・仮想世界」のことです。総務省の報告書では、メタバースは以下のように定義されています。

 

ユーザー間で「コミュニケーション」が可能な、インターネット等のネットワークを通じてアクセスできる、仮想的なデジタル空間。

引用:総務省「Web3時代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会 中間とりまとめ」

 

上記の資料によると、メタバースは4つの要素

「①:臨場感・再現性」

「②:自己投射性・没入感」

「③:インタラクティブ」

「④:オープン性」

を兼ね備えたデジタル空間です。

近年は、ゲームやショッピング、イベント・ライブなどの個人に向けたサービスだけでなく、リモート会議や展示会、研修などのビジネスシーンでも広く用いられています。

■メタバースは意味ない、普及しないと言われる理由5選

「メタバースは意味がない」「メタバースは普及しない」と言われることがあります。ここでは、その理由を確認していきましょう。

理解が難しい

メタバースが普及しない理由として、「そもそもメタバースが何かわからない」ということが挙げられるでしょう。

メタバースなどの新しい技術に対して、漠然とした抵抗感を覚える人は少なくありません。他にも、似たような事例に「ブロックチェーン」があります。

ブロックチェーン関連サービスの利用者は一部の層に留まっており、なかなか世間に普及していない状況です。

これもメタバースと同様、ブロックチェーンがどういったものか理解されていないことが原因の一つに考えられます。

参加する敷居が高い

ユーザーが参加する敷居が高いという点も、メタバースが普及しない理由の一つです。

具体的には、高価なVR機器を購入したり、プラットフォームに登録したりなどの手間がかかる点を懸念するユーザーが多く見られます。

さらに、近年はさまざまなメタバースサービスが展開されています。数あるサービスの中で利用するサービスを選ぶのが難しいと感じているユーザーもいるようです。

費用対効果が合わないと感じる

メタバースを導入する企業は、システムの構築費や初期費用、ランニングコストを検討しなくてはいけません。

メタバースを一から構築する場合、「2,000万〜3,000万円」程度のコストがかかります。セキュリティの精度を高めたり、多くのカスタマイズを取り入れたりすると「1億円」を超える費用が必要なケースもあります。

既存のプラットフォームを利用する場合、費用感は「数十万円〜数百万円程度」です。加えて、サーバーの維持費やアップデートなどのランニングコストもかかることを留意しておきましょう。

このようにさまざまな費用を要するのに関わらず、国内におけるメタバースの普及率が低い現状を考えると、費用対効果を得られないと考える企業もいるようです。

自社サービスと結びつかない

ビジネスにおいてメタバースの活用が進まない背景には、自社サービスと結びつけづらいと考える企業が多いことも考えられます。

例えば、デジタルサービスに苦手意識をもつ人が多い、高齢向けのサービスを展開している企業の場合、メタバースを取り入れても活用方法が制限されてしまうのです。

ただ、バーチャル展示会やシュミレーション、ショッピング、旅行体験、試合観戦など、メタバースの活用方法は多岐に渡ります。

メタバース上でミーティングを実施するなど、社内向けにメタバースを取り入れることもできるので、自社にあった導入方法を検討してみましょう。

プラットフォームが多い

近年は多くのメタバース関連のプラットフォームが展開されており、どのサービスを利用すべきか判断できない企業は少なくありません。

以下の表で、代表的なプラットフォームの例を紹介します。

Roblox(ロブロックス) VRChat(VRチャット) cluster(クラスター) The Sandbox(ザ・サンドボックス)
自分のアバターやゲームを作成し、他のユーザーと共有できるオンラインプラットフォーム。 アバターを使ってコミュニケーションを取れるソーシャルVRプラットフォーム。 デスクトップ版、VR版、スマートフォン版が展開されているメタバースプラットフォーム。 ブロックチェーン技術を基盤としたNFTゲーム。


Fortnite(フォートナイト) Horizon Workrooms(ホライズン・ワークルームズ) Virbela(バーベラ)
米Epic Gamesが開発したオンラインゲーム。 メタ社が開発したリモートワーク向けアプリ。 リモートワークやリモートラーニング、イベント会場などとして使用できる3D仮想オフィスツール。

プラットフォームによって特徴が異なるので、迷った際はユーザー数の多いものを選ぶと良いでしょう。

 

■メタバースの危険性とは?

 

メタバースへの注目度が高まる一方で、メタバースの危険性やリスクを懸念する人も多く見受けられます。以下、メタバースに潜む危険性を表にまとめました。

 

想定されるリスク ハッキング・なりすまし・不正アクセス メタバース依存 セクハラ・痴漢・嫌がらせ プライバシー侵害 著作権侵害
想定されるリスクの事例 ・他のアバターに似せたものを作成し本人のふりをする。
・アカウントを乗っ取られ、個人情報を盗まれる。
・メタバースと現実空間の区別がなくなる。
・長時間デバイスを見続け、視力が著しく低下する。
・他のユーザーから過剰な身体接触を受ける。
・不快にさせる言葉や差別発言をかけられる。
・他のユーザーから見えないアバターを作成し盗聴する。 ・アバターに人気キャラクターを使用する。
・他人のNFT作品を許可なしに販売する。

このように、さまざまなリスクが考えられるメタバースですが、同時に多くの可能性も秘めています。以下で、メタバースの有用性について確認していきましょう。

■メタバースがくだらない・必要ないは誤り

ここまで、メタバースは意味ないと言われる理由やメタバースの危険性について説明しました。

しかし、情報をしっかりと集めずにこういった噂を鵜呑みにしてしまうと、ビジネスチャンスを逃してしまう可能性があります。

メタバースは活用方法によって企業に大きな利益をもたらす可能性のある最新技術です。以下で、メタバースの実用性や有用性について紹介します。

多くの企業・行政が参入してきている

近年は、不動産業、小売業、製造業、旅行業など、さまざまな業界においてメタバースを導入する企業が見られるようになりました。

国内外の大企業だけでなく、行政・自治体などによってもメタバースが活用されています。

例えば、新型コロナウイルスによる影響を受けた地域経済を回復するために、手塚プロダクションと株式会社J&J事業創造が、NFTを用いたメタバースゲームを共同開発しました。

第一弾では、宇宙産業で盛んな鳥取県とコラボレーションしたNFTカードが販売されました。

オンラインの需要が増えている

近年は、オンラインサービスへの需要が高まっています。特にコロナ以降、リモートワークを積極的に取り入れる企業が増加しました。

メタバース上でミーティングを実施したり、メタバース上にオフィスを設けたりするなどして、メタバース技術をリモートワークに取り入れている企業も見受けられます。

他にも、オンラインショッピングやオンラインイベントなどのオンライン需要が高まっています。

費用対効果が高い

企業が取り扱っている製品・サービスによっては、高い費用対効果を得られる可能性があります。

例えば、IT業界はメタバースと相性が良いと言われています。他にも、ブロックチェーンやNFT、AIなどの最新技術と組み合わせることで、ユーザーにとって新鮮なサービスを提供できるようになるかもしれません。

初期費用はかかるものの、長い目で見れば企業に大きなメリットをもたらす可能性があります。

社会的なITリテラシー向上

社会的なITリテラシーが向上したことも、メタバースを導入する企業や行政が増えている理由の一つです。

メタバースを利用するには、操作方法や機能、セキュリティなどの理解が求められます。
近年では、デジタルツール等を利用するユーザーが増えており、ITリテラシーが養われるようになりました。

そのため、将来的にメタバースは日常レベルで用いられるようになると予想されています。

■まとめ

今回の記事では、メタバースの基本的な知識やメタバースは意味ないと言われる理由、メタバースの危険性、メタバースの必要性などについて解説しました。

インターネット上に構築された仮想世界のメタバースは、さまざまな方法で活用できます。「メタバースは意味ない」といった噂を鵜呑みにせず、正しい情報を集めることが大切です。

newtrace(ニュートレース)では、メタバースのビジネス活用・広告をサポートしています。メタバースの導入を検討している方は、公式サイトからお問合せください。