メタバースSNSとは?既存のSNSとの違い、人気のメタバースについて解説

2025.05.20

現在、さまざまな種類のSNSがあり、世界中の多くのユーザーが友人との交流、他のユーザーとの情報交換に活用するなど、欠かせないツールとなっています。

インターネット上の仮想空間に構築されたメタバースは既存のSNSと異なる新たなSNSとして注目を集めつつあります。

メタバースSNSと既存のSNSの違いには、何があるのでしょうか。

この記事では、メタバースの種類、既存のSNSとの違い、人気のメタバースと将来性について解説します。

メタバースとは

インターネット上に構築された仮想空間をメタバースと呼びます。

「超越」を意味するメタ (meta)と「宇宙」を意味するユニバース(universe)を組み合わせた造語で、「超越した宇宙」と訳されます。

メタバース内では、ユーザーは自身の分身となるアバターを通じて、メタバース内で服や靴を着用する、空間内を散策する、他のユーザーと交流するなど、さまざまな体験ができます。

メタバースはコロナ禍以降、利用者が増加しており、「あつまれ どうぶつの森」や「マインクラフト」など、ゲームの分野で活用されていますが、ビジネス分野への活用も広がっています。

メタバースの種類

メタバースには、以下の4種類があります。

ゲーム型

ゲーム型はVRやAR技術を基盤に構築されています。

最もユーザー数が多く、メタバース市場をけん引する種類でもあります。

気軽に利用できるため、メタバースという意識が薄く、生活に浸透している種類とも言えます。

代表例にRobloxがあり、年間アクティブユーザーが、2億6千万人以上の巨大なゲーミングプラットフォームです。

NFT型

NFT型は、非代替性トークン(NFT)を基盤に、ユーザーはメタバース内のアイテムや土地をNFTとして所有・売買して収益が得られます。

2021年にデジタルアートの高額取引で注目を集めましたが、NFTは価格変動が大きいというデメリットがあります。

代表的なNFT型には、The SandBoxがあります。

EC型

EC型は、メタバース内で電子商取引(EC)ができる種類です。

一般的なECサイトと異なり、アバターを通じて友達とショッピングが楽しめます。

アバターに服を試着させてサイズを視覚的に確認できるため、買い間違いを回避できます。

企業にとってもビジネスに直結しやすいメリットがあり、IKEA Placeなどが参入しています。

ビジネス型

バーチャル会議やリモートワークなど、ビジネス利用に特化したのがビジネス型です。

講演会や仮想ショップ開設にも活用されています。

デジタル技術の進化とリモートワークの普及で注目され、コロナ禍以降、オンラインイベントの増加で利用が拡大しました。

時間や場所に制限されない働き方を可能にし、ビジネスチャンス創出が期待されます。

既存のSNSとメタバースSNSの違い

既存のSNSでは、テキストメッセージでのコミュニケーションや、画像・動画の共有が中心でした。

しかし、メタバースSNSでは、メタバース内でユーザーの分身となるアバターを通じて交流できるため、コミュニケーションの方法が大きく広がります。

アバター同士で対面して、ボイスチャットでの会話も可能です。

さらに、アバターを操作して握手する、ボディランゲージで感情を表現するなど、現実世界に近いコミュニケーションが可能です。

技術の進化により、表情の変化で気持ちを伝えることも可能になると考えられており、今後は感情表現の幅がさらに広がると予想されています。

現実との区別がつけられる

メタバースは、没入感の高いメタバース内であり、ユーザーはアバターを通じて自由な姿を表現できます。

現実とは異なる服装を楽しみ、理想の自分を表現することが可能で、自分らしさを柔軟に表現できます。

これに対して既存のSNSは、メッセンジャーアプリのような形で現実の延長として利用されることが多く、メタバースと異なり、現実と理想を明確に分けることは困難です。

経済活動の場としても活用できる

メタバースには「NFT型」「EC型」「ビジネス型」など、経済活動を目的とした種類が存在しており、利用も進んでいます。

アバターが使用するアイテム、メタバース内に存在する土地の売買など、すでにメタバース内で取引が行われており、独自の経済市場が形成されています。

今後のメタバースの拡大とともに、新たな経済市場として、メタバースが注目されていくと予想されます。

人気のメタバース一覧

人気が高い6つのメタバースについて紹介します。

Roblox

Robloxは世界中で月間2億6千万人以上がプレイする巨大ゲーミングプラットフォームであるのと、同時にアバターを通じて交流が可能なメタバースSNSとしての側面もあります。

2024年時点のデイリーアクティブユーザーは8,890万人と非常に多く、Z世代やα世代を中心に高い人気を誇ります。

ゲーミングプラットフォームでありながら、ユーザー同士のコミュニケーションや創造的な活動も活発な点が特徴です。

Bondee

Bondeeは、シンガポールのスタートアップ企業「Metadream社」が2023年にリリースしたメタバースSNSです。

Z世代を中心に人気があり、かわいらしいアバター作成、自分の部屋の構築、友達とのコミュニケーションが楽しめます。

友達登録の上限が50人とクローズな点が特徴で、メッセンジャーアプリのような形で気軽に利用できます。

App Storeのソーシャルネットワーキング部門で1位を獲得するなど、アジアを中心に人気が高まっています。

cluster

クラスター株式会社が運営元のclusterは、国内最大規模のメタバースプラットフォームです。

ダウンロード数は100万回以上、累計動員数は800万人を超え、世界中のユーザーがアバターを通じて交流しています。

4万以上あるユーザー作成のワールドで遊んだり、イベントやゲームに参加できるほか、ポケモンバーチャルフェストなどの大規模イベントを成功させた実績も豊富です。

企業や地域のプロモーションにも活用されています。

VRChat

VRChatは、VR上で世界中のユーザーと交流できる世界最大規模のVRプラットフォームです。

種類豊富なアバターを使用して、無数のバーチャルワールドで複数のユーザーと会話やゲームが楽しめます。

VRヘッドセットの使用で高い没入感が得られますが、使用しなくてもPCやスマートフォンからアクセス可能です。

世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット」が毎年開催されるなど、ビジネスの場として企業からも注目されるVRプラットフォームです。

ZEPETO

ZEPETOは、カメラアプリSNOWの技術を基に開発された韓国発のメタバースプラットフォームです。

自分そっくりの3Dアバターが簡単に作成できるのが特徴で、全世界で3億人以上のユーザーがおり、主にZ世代、その中でも女性に人気があります。

アバターのカスタマイズやファッションを楽しめ、さまざまなバーチャルワールドでユーザーと交流できます。

GUCCIやディズニーなどの有名ブランドとのコラボレーションも展開するなど、企業による活用が進んでいます。

Instagram

Instagramは写真の共有を中心としたSNSです。

既存のSNSの1つとも言えますが、近年、メタバース分野への本格的な参入を強化しています。

AR(拡張現実)を活用した商品体験や、カタログにスマートフォンをかざすことで3Dモデルが表示されるなど、ARを取り入れた商品のPRやブランディングの試みが行われています。

Instagramの運営元のMeta社は、仮想空間でのNFT売買の環境整備を進めており、メタバースでの経済活動の基盤となる可能性を秘めています。

メタバース全体の将来性は?

メタバース全体の将来性は、非常に明るいと言えます。

2022年6月にマッキンゼー・アンド・カンパニーが発表した調査では、2030年の世界市場規模が720兆円に達すると予測されており、これは日本の国内総生産(GDP)に匹敵します。

日本国内の市場も、世界市場と同様に成長していくと予測されており、年間成長率は約170%と、極めて高い成長が見込まれています。

メタバースSNSの将来性

メタバースは今後、既存のSNSに代わるコミュニケーションツールとなる可能性を秘めており、上記のように市場の拡大も予測されています。

アバターやAI、翻訳機能の進化で、国籍や人種に関係なく交流できる場としても注目されています。

これらの技術の進化で、メタバース上で自分らしさを表現できる時代となり、共感や創造性を軸とした新たなコミュニケーションが広がる可能性があります。

今後はSNSを超えたビジネス圏が築かれる可能性もあり、個人の発信をきっかけに、社会や経済活動の場となることも期待されています。

まとめ

メタバースSNSは、次世代のプラットフォームとして注目され始めています。

既存のSNSではできない新たな体験をユーザーに提供していくことで、さらなる発展が期待できます。

交流の場以外にビジネスの場としての活用も進められています。

newtraceでは、ゲーミングプラットフォームである「Roblox」をはじめ、メタバースの企画・制作・運用、VR/AR制作を通じて、企業のメタバース活用を支援いたします。

メタバースSNSのビジネスへの活用に関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

\\実績・事例多数!//

お問い合わせはこちら