立体広告(3D広告)とは?立体広告の仕組み、費用、事例について解説
2025.05.21
近年、立体広告(3D広告)と呼ばれる 屋外に設置された看板に立体的な描写が可能な広告が注目を集めています。
見た人の印象と記憶に残りやすいため、高い宣伝効果も期待できる立体広告ですが、設置場所の相性が悪いと期待した宣伝効果が得られない恐れがあります。
この記事では、立体広告の仕組み、注意点、制作費用、国内外の事例について解説します。
この記事が、立体広告に興味をお持ちの広告・マーケティング担当者の方の参考になれば幸いです。
立体広告(3D広告)とは?
立体広告とは、LEDディスプレイに表示された映像を、3DメガネやVRゴーグルなどのデバイスを使用せずに、目の錯覚を利用して立体的に描写する動画広告のことです。
立体広告は、3D広告やデジタルサイネージと呼ばれることもあります。
見た人に強い印象とインパクトを与えやすく、特に人通りが多い交差点や待ち合わせスポットなどに設置された屋外看板での活用が効果的です。
こうした場所に設置することで、高い宣伝効果が期待できます。
立体広告の仕組み
平面のディスプレイに映し出される動画が立体的に見える理由について、立体広告の仕組みを解説します。
目の錯覚を利用する
立体的に広告が見えるのは、人間の目の錯覚を利用しているためです。
人間の目には空間認識能力があります。
立体広告は、平面のディスプレイ上に描写されているだけで通常の2次元の動画広告と変わりません。
しかし、人間の目が持つ奥行き・動き・立体を認識する能力を錯覚させることで、ディスプレイから飛び出しているように巧みに脳を錯覚させ、勘違いをさせることで立体視として成立させています。
湾曲ディスプレイを使用する
立体広告を映し出すディスプレイには、湾曲ディスプレイと呼ばれるディスプレイが使用される場合があります。
オーバル型とも呼ばれるこのディスプレイには、正面と側面につなぎ目がないため、平面で構成された通常型のディスプレイよりも視野角が広がり、奥行きを感じられるため立体的に見えやすくなり、正面と側面につなぎ目がないことで映像の一体感が増し、通常型のディスプレイよりも動画を立体的に見せることができます。
視点を意識した設計
立体広告は見る人たちの視点を意識することも重要です。
最も立体的に見える視点は「スイートスポット」と呼ばれており、スイートスポット以外の場所からは立体的に見えなくなるため、視点の設計には細心の注意が必要です。
立体広告を出す場所の選定も重要ですが、立体広告を出す場所にいる人々の行動パターンも綿密に調査し、周囲の人たちが自然とスイートスポットにたどり着くように周囲の環境づくりをすることも重要です。
立体広告が注目される理由
立体的広告が注目されているのには、これらの理由があります。
インパクトある広告になりやすい
立体広告は通常の2次元の広告と違い、飛び出してくるような立体的な映像が見る人に強いインパクトを与えます。
足を止めて見入る人もいるため、立体広告で商品やサービスを宣伝することで、認知度や購買意欲の向上が期待できます。
記憶に残りやすい
人間の脳は強く印象に残ったものに反応する特徴があります。
この特徴を活かして、立体広告で印象に残るインパクトある動画を映すことで、動画と、そこで映し出された商品やサービスが記憶に残りやすくなります。
商品やサービスの名称が長期間、記憶に残るため、高い広告効果が期待できます。
アピール力の向上
通常の2次元の動画広告よりも、立体広告の方が見た目のインパクトが強いため、ブランド、商品、サービスのアピールにつながります。
立体広告自体、インパクトが強い物ですが、ビルなどの屋上に設置されている屋外ディスプレイ以外に店舗の内装にも応用できるため、他社とは違う独自性をアピールができ、ブランド力アップも期待できます。
SNSでの拡散が期待できる
見た目のインパクトが強い立体広告は、SNSでの拡散が期待できます。
実際に多くの事例があり、クロス新宿ビジョンの立体広告はX(旧Twitter)などで拡散され、多くのユーザーの注目を集めました。
このような投稿はリツイートされて、二次的に拡散されることも多く、立体広告がある地域以外の人にも認知される高い宣伝効果が期待できます。
他社との差別化
立体広告は、同業他社との差別化も期待できます。
広告の出稿は多くの企業が行っており、ライバルと呼べる企業も行っているでしょう。
通常の広告では大きな差別化を図ることが難しい場合でも、立体広告は見る人に強いインパクトを与え、記憶に残りやすいため、立体広告は、商品やサービスの認知度向上とブランド力の向上も期待できる魅力ある宣伝方法です。
立体広告の注意点
立体広告は高い宣伝効果が期待できる魅力ある手法ですが、注意点についても理解しましょう。
設置場所の選定が難しい
立体広告は設置環境によって視認性が左右されます。
ディスプレイへの自然光の当たり方や反射の影響で、広告が見えづらくなることがあります。
また、人通りの多さも考慮する必要があり、設置場所の選定は慎重な検討が求められます。
newtraceでは、立体広告をはじめ、広告用CGやCGプロモーションの制作を行っています。
豊富な実績とノウハウを活かし、最適な設置場所の選定から、立体広告の効果を最大限に引き出し、見る人の印象に残るインパクトある動画制作まで対応可能です。
制作費が高額になりやすい
立体広告の制作には高額な費用がかかります。
例えば、15秒の動画で数百万円の制作費が必要です。
また、制作費に加えて屋外ディスプレイへの掲載費用も発生します。
広告の掲載期間によりますが、少なくとも数十万円かかるため、制作費と掲載費の両方に注意が必要です。
制作には高度な知識と技術が求められる
立体広告の制作には、高度な知識と技術が求められます。
自社で制作する場合、立体広告に関する知見を持つ人材が必要ですが、社内にいない場合、制作会社に依頼するのが効率的な選択と言えます。
newtraceは、立体広告の制作実績が豊富です。
訴求力の高い立体広告を検討している場合は、ぜひnewtraceにご相談ください。
立体広告の費用
立体広告の費用について解説します。
立体広告は見た人の記憶に残りやすく、認知度・購買意欲向上に有効な広告が打てますが、通常の2次元広告よりも高額です。
立体広告は、3D処理を行う必要があるため、内容によりますが15秒の動画で数百万円~、3Dのキャラクターを登場させると、さらに高額になります。
少なくとも300万円以上かかると考えられますが、これはあくまで目安の金額です。
企業ごとに異なるため、事前に見積もりを取って確認しましょう。
※2025年4月時点の料金目安。
日本の立体広告の事例
日本国内の立体広告の事例を紹介します。
クロス新宿
クロス新宿では、数年前に話題になった飛び出す猫の立体広告をはじめ、多くの立体広告が展開されています。
水族館や人気ゲームのキャラクターなど、話題性の高い立体広告が次々と登場し、SNSで拡散されたことで認知度が向上しました。
OMOSANシンクロ
OMOSANシンクロは、表参道の交差点近くに設置されている屋外ディスプレイです。
ディスプレイを縦に増設したことで、よりダイナミックな立体広告が可能となり、見る人に強いインパクトを与えています。
ハビウル渋谷
ハビウル渋谷は、SNSと連動した立体広告が特徴です。
特定のハッシュタグをつけた犬に関連した投稿が、決まった時間にディスプレイに表示される仕組みになっており、個人でも参加できる面白いアプローチが魅力です。
梅田BS3Dビジョンの3D広告
大阪の梅田BS3Dビジョンは、名探偵コナンの新作映画公開に合わせて、キャラクターが飛び出す立体広告を展開しました。
通行人に映画の公開を強く印象付け、SNSでも拡散されたことで、立体広告の高い宣伝効果を証明しました。
海外の立体広告の事例
海外の立体広告の事例を3つ紹介します。
韓国:SMTown Coex Artium
韓国のSMTown Coex Artiumに設置されている大型ディスプレイには「WAVE」、波の映像が立体広告で映し出されています。
街中で波が押し寄せる迫力ある映像が流れることで、非日常的な体験を提供し、多くの人々を魅了しています。
中国:成都市
中国では多くの大型ディスプレイが活用されており、成都市の大型ディスプレイでは、宇宙船が飛び出す迫力ある映像が映し出され、SNSで拡散されました。
中国国内だけでなく、日本やその他の国でも話題を呼びました。
マレーシア:Pavilion Kuala Lumpur
マレーシアにあるPavilion Kuala Lumpurでは、牛がディスプレイのガラスを突き破るような映像が話題となり、SNSで拡散されました。
季節に合わせたショッピングセンターの広告など、さまざまな広告に活用されています。
まとめ
立体広告は、既存の2次元の広告動画よりもインパクトがあり、記憶に残りやすい訴求力ある宣伝が可能です。
SNSでの拡散もされやすいため、商品やサービスの認知度・購買意欲向上が期待できます。
訴求力ある立体広告の制作を検討されているなら、newtraceにご相談ください。
豊富な実績とノウハウを活かして、立体広告をはじめ、広告用CG、CGプロモーションなど、目的やご予算に合わせた最適な提案をさせていただきます。
立体広告に関心をお持ちでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。